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EU支持活動家の難民申請却下 テムール・カタマゼ送還危機の背景

Posted 3 months ago by Anonymous

トビリシ(Tbilisi)控訴裁判所は、ジョージア系トルコ人活動家テムール・カタマゼ(Temur Katamadze、57)の難民申請を却下し、トルコへの強制送還手続きを進める決定を下しました。通称「バトゥミ(Batumi)の旗手」として知られるカタマゼ氏は、2012年からジョージア在住で、EU統合派デモの先頭に立つ活動家として市民権運動を牽引してきました。

裁判所判断の経緯と弁護士の反論

弁護人のマリアム・ガブロシヴィリ(Mariam Gabroshvili)氏は「トビリシ市裁判所に続き、控訴審でも保護措置が認められなかった」と述べ、人道的迫害リスクを無視した判断を批判しています。カタマゼ氏側は、トルコ政府からフェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gülen)派とみなされたことを理由に、帰国時の逮捕と生命の危険性を訴えていました。ギュレン氏はトルコ政府によって「テロ組織」指定されている宗教指導者です。

長期拘留と健康悪化問題

カタマゼ氏は2024年1月に拘留され、48日間にわたるハンガーストライキを決行。ジョージア内務省の収容施設で健康状態が深刻に悪化しました。社会正義センターは「送還が実現すれば拷問や差別の危険に晒される」と国際社会に警告を発しています。

政治的背景と今後の展開

活動家関係者によると、今回の措置はカタマゼ氏が40年にわたってジョージア・ディアスポラの権利保護に尽力してきたことへの報復と見られています。トルコ政府は過去に同氏を「国家反逆罪」容疑で国際手配した経緯があり、支援団体はEUや国連人権高等弁務官事務所への介入要請を検討中です。

ジョージア政府は2024年3月の裁判で難民不認定判断を支持し、国内の民主化推進派と親露派の対立が再び先鋭化しています。国際人権団体はEUに対し、加盟候補国のジョージアに圧力をかけるよう求めています。

メディアソース: civil.ge

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