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EUが黒海地域に新戦略発表 ジョージアのEU加盟進展は現在なし

Posted 2 months ago by Anonymous

欧州委が包括的戦略を提示

欧州委員会とEU外務・安全保障政策上級代表が共同声明を発表し、黒海地域に対する新戦略的アプローチを明らかにしました。同文書では「EUは包括的アプローチで行動を強化する」と述べ、「欧州の安定と繁栄にとって不可欠」な地域の民主的レジリエンス支持を強調しています。特に、エネルギー資源や重要原料の戦略的輸送路としての重要性に言及し、「ユーラシアを結ぶ要衝」と位置付けました。

ジョージアの現状に言及

ジョージア(Georgia)はウクライナ・モルドバと並ぶ「地域パートナー」とされつつも、EU加盟交渉の進展については「現時点でEU加盟の道に復帰した場合に限る」という条件付きで言及されています。現政権が掲げる「外国影響力透明化法」改正を巡る一連の動きが、EU統合プロセスに影響を与えている状況が背景にあります。

既存協力体制と課題

  • 連合協定(AA)と深層包括的自貿圏(DCFTA)
  • 東方パートナーシップ及び黒海流域Interreg NEXTプログラム

エネルギー同盟推進本部の事例を通じ、ジョージアが依然として地域協力で重要な役割を果たすことが示唆されています。EUは戦略文書で「民主化の後退が懸念される」と指摘しながらも、インフラ整備支援や民間セクター育成で協力を継続する方針です。

地政学的リスクと安全保障

黒海地域はEUの天然ガス輸入量の40%以上が通過するエネルギー回廊として機能。2022年以降の情勢悪化を受け、EUは海上保安能力向上やサイバー防衛分野での協力を強化する方針です。ジョージア領内を通る「中部回廊」の重要性も改めて認識されました。

日本との関連では、2023年に両国が戦略的パートナーシップ協定に調印したことが想起されます。ジョージアが東西貿易ルートの要衝として機能する限り、日本企業の物流網多様化戦略にも影響を与え続けると予測されます。

(注:ジョージアの正式国名は1995年に「グルジア」から変更され、現在はジョージアが公式表記)

メディアソース: civil.ge

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