← Back to all articles

EUが黒海地域に新戦略発表 ジョージアのEU加盟進展は現在なし

Posted 16 days ago by Anonymous

欧州委が包括的戦略を提示

欧州委員会とEU外務・安全保障政策上級代表が共同声明を発表し、黒海地域に対する新戦略的アプローチを明らかにしました。同文書では「EUは包括的アプローチで行動を強化する」と述べ、「欧州の安定と繁栄にとって不可欠」な地域の民主的レジリエンス支持を強調しています。特に、エネルギー資源や重要原料の戦略的輸送路としての重要性に言及し、「ユーラシアを結ぶ要衝」と位置付けました。

ジョージアの現状に言及

ジョージア(Georgia)はウクライナ・モルドバと並ぶ「地域パートナー」とされつつも、EU加盟交渉の進展については「現時点でEU加盟の道に復帰した場合に限る」という条件付きで言及されています。現政権が掲げる「外国影響力透明化法」改正を巡る一連の動きが、EU統合プロセスに影響を与えている状況が背景にあります。

既存協力体制と課題

  • 連合協定(AA)と深層包括的自貿圏(DCFTA)
  • 東方パートナーシップ及び黒海流域Interreg NEXTプログラム

エネルギー同盟推進本部の事例を通じ、ジョージアが依然として地域協力で重要な役割を果たすことが示唆されています。EUは戦略文書で「民主化の後退が懸念される」と指摘しながらも、インフラ整備支援や民間セクター育成で協力を継続する方針です。

地政学的リスクと安全保障

黒海地域はEUの天然ガス輸入量の40%以上が通過するエネルギー回廊として機能。2022年以降の情勢悪化を受け、EUは海上保安能力向上やサイバー防衛分野での協力を強化する方針です。ジョージア領内を通る「中部回廊」の重要性も改めて認識されました。

日本との関連では、2023年に両国が戦略的パートナーシップ協定に調印したことが想起されます。ジョージアが東西貿易ルートの要衝として機能する限り、日本企業の物流網多様化戦略にも影響を与え続けると予測されます。

(注:ジョージアの正式国名は1995年に「グルジア」から変更され、現在はジョージアが公式表記)

メディアソース: civil.ge

そのほかの記事

ジョージア与党が反対派を提訴 ソーシャルメディアでの「侮辱」めぐり言論の自由論争

与党「ジョージアの夢」が批判勢力を提訴 ジョージア(グルジア)の与党「ジョージアの夢」が、Facebook上での政治家に対する「侮辱」を理由に数十人の反対派勢力を提訴した。被告には野党政治家、ジャーナ… ...

EU加盟国の大半がビザ免除停止案に反対 ポーランド提案めぐり亀裂

ジョージア(Georgia)国民に対するビザ免除制度の停止案について、欧州連合(EU)加盟国の過半数が反対姿勢を示していると、EU駐ジョージア大使パヴェル・ヘルチンスキ(Pavel Herczynsk… ...

ジョージア地方選挙、ODIHR監視要請未受領で透明性懸念

選挙監視要請の遅れに疑問符 欧州安全協力機構(OSCE)傘下の民主主義・人権研究所(ODIHR)が、10月4日に予定されているジョージア(グルジア)の地方選挙監視要請を、現時点でまだ受け取っていないこ… ...
← Back to all articles
🇬🇪 ジョージア ニュース

ジョージア(旧グルジア)の最新ニュースを日本語でお届け

ジョージア国情報ジョージアの歴史ジョージアの政治ジョージアの経済ジョージアの文化

© 2025 ジョージア🇬🇪ニュース