← Back to all articles

米上院外交委員会ダイエンズ議員がジョージア訪問 東西外交の焦点と国内対立に迫る

Posted 3 days ago by Anonymous

アメリカ上院外交委員会メンバーのスティーブ・ダイエンズ(Steve Daines)議員が2025年5月30日、ジョージア(Georgia)を公式訪問し、与党「ジョージアの夢(Georgian Dream)」政権と野党代表者らと相次いで会談した。米国大使館の発表によると、この訪問では国際司法の優位性や投資環境改善が主要議題に挙がる一方、トランプ前大統領政権の「America First」方針との整合性が注目された。

野党代表者との会談:民主化への懸念表明

ダイエンズ議員は初日にサロメ・ズラビシュヴィリ(Salome Zourabichvili)大統領と面会。同大統領は野党連合「抵抗プラットフォーム」を率いる立場から「民主主義の後退と政治囚発生への懸念」を伝えた。米大使館声明は「政治指導者の最近の拘束」に言及し、西側諸国との連携強化を訴えた。

与党「ジョージアの夢」との協議:戦略的パートナーシップ再構築

イラクリ・コバヒゼ(Irakli Kobakhidze)首相との会談では、黒海地域の安全保障と経済回廊構想が焦点に。ジョージア政府は公式声明で「年間2,800億円規模(約53.8億ラリ)の投資誘致計画」を説明し、ユーラシア物流ハブとしての可能性を強調した。

コバヒゼ首相はSNSで「米国との関係再構築へ具体的なロードマップ作成に合意」と発信。これに対しダイエンズ議員側は「ジョージアがもつ戦略的重要性は地域安定に不可欠」と評価した。

東西外交の狭間で:ジョージアの葛藤

今回の訪問は、2025年2月にコバヒゼ首相がトランプ氏に送った書簡「公式接触の欠如に失望」を受けた動きと分析される。専門家は「ロシア隣接国としての地政学的重要性が訪問の背景にある」と指摘。EU加盟を目指すジョージアが、米中対立激化下でバランス外交を迫られる現状を浮き彫りにした。

※1ジョージア・ラリ=52円(2025年5月末レート)

メディアソース: civil.ge

そのほかの記事

← Back to all articles