検察の証拠で陪審員が殺人罪の被告を有罪判決 ジョージア速報
Posted about 1 month ago by Anonymous
事件概要と判決の背景
ジョージア(Georgia/グルジア)の首都トビリシ(Tbilisi)地裁で5月15日、2021年に発生した殺人事件の裁判において、陪審員が無罪評決4回を経て有罪判断を下しました。被告のギオルギ・アバシゼ氏(Giorgi Abashidze)は検察側が提示したDNA鑑定結果や目撃証言を決定的と判断され、終身刑が言い渡される見通しです。
検察側の立証戦略
検察官イリコ・クパタゼ(Iliko Kupatadze)氏は公判で、犯行現場から採取された血液のDNAが被告と99.7%一致したことを強調。事件当時現場近くにいた複数の目撃者が「被告と特徴が一致する人物を目撃した」と証言した点も重要な決め手となりました。
ジョージアの司法制度の特異性
本法廷では12人の陪審員の全員一致が求められるシステムを採用。判事のアナ・トゥルマニゼ(Anna Turmanidze)氏は記者会見で「証拠の科学的分析が評決を決定付けた」と述べ、客観的証拠を重視する司法改革が効果を発揮したとの見解を示しました。
日・ジョージアの法制度比較
日本の裁判員制度と異なり、ジョージアでは職業判事と陪審員の役割が明確に分離。2010年の司法改革で導入されたこの制度は、刑事事件において市民の判断がより反映される仕組みとして注目されています。在ジョージア日本大使館の関係者は「異文化の司法制度を理解することは、両国関係を深める上で重要」とコメントしています。
今後の影響と課題
本法廷の判決は科学的証拠の重要性を再認識させる事例として法曹関係者の間で話題に。一方で弁護団は「目撃証言の信頼性に疑問が残る」として上級裁への控訴を予定しています。トビリシ大学法学部のニノ・ケケリゼ教授は「証拠保全プロセスの透明性向上が今後の課題」と指摘しました。
メディアソース: interpressnews.ge