ヨーロッパデー記念 トビリシ中心部で大規模行進開催
4つの出発地点から開始された連帯の行進
5月9日のヨーロッパデーに合わせ、ジョージアの首都トビリシ(Tbilisi)で複数の大規模行進が実施されました。行進は17時から議事堂前、マルジャニシュヴィリ広場(Marjanishvili Square)、第一共和国広場、アヴラバリ地下鉄駅(Avlabari)の4か所を出発点に開始されました。
主催団体が強調するEU統合の意志
主催者声明では「わが国が選択したのはEUという家族だ」と明言。これまでに連合協定締結やビザ免除、EU加盟候補国地位獲得などの成果をあげたことが強調されました。同時に、現在の与党「ジョージアの夢」(Georgia Dream)が「国家の欧州的未来に危機をもたらしている」と批判しています。
首相発言への政策批判
イラクリ・コバヒゼ首相(Irakli Kobakhidze)が2024年11月にEU加盟プロセスの一時停止を示唆したことに対し、「憲法と国民の意思に反する」と指摘。声明では「非合法政権の抑圧的で反欧州的な政策にもかかわらず、歴史的選択への忠誠を確認する」と訴えています。
弾圧被害者の家族が演説
行進参加者たちはムトクヴァリ川河畔で合流後、ヨーロッパ広場を目指しました。会場に設置されたステージでは、最近の抗議活動で拘束された人々の家族が訴えを展開。ツェツヘラーゼ・ズラブ氏(Zurab Tsetskhladze)は、収監中の息子の解放を求め熱弁を振るいました。
163日連続の政権抗議行動
このデモは現政権に対する抗議活動が163日目を迎えた中で実施されました。主催者側はロシアの影響力拡大を警戒しつつ、「国民は欧州統合の道を堅持する」との決意を改めて表明しています。
ジョージアのEU加盟問題は、日本政府も民主的価値の促進という観点から注目しており、今後の動向が両国関係にも影響を与える可能性があります。同国では2014年からビザ免除が実施され、日本からの観光客増加にもつながっている点も注目されます。
メディアソース: civil.ge