トビリシ市議会、新議長にズラブ・アバシゼ氏選出 旧野党出身の経歴

新議長の選出経緯と政治的経歴

5月23日に開催されたトビリシ（Tbilisi）市議会の議長選挙で、ズラブ・アバシゼ（Zurab Abashidze）氏が新議長に選出されました。議長職は前職のギオルギ・トゥケマラゼ（Giorgi Tkemaladze）氏がトビリシ副市長に就任したことに伴い空席となっていました。

旧野党時代から政界入り

52歳のアバシゼ氏は、統一国民運動（United National Movement）政権時代（2003-2012年）に反対派政治家として活動。2009年から2010年までは自由民主党（Free Democrats）の書記長を務めました。同党はイラクリ・アラサニア（Irakli Alasania）党首（当時）の下、2014年11月5日まで与党連合「ジョージアの夢（Georgian Dream）」に加わっていました。

アバシゼ氏は当時国会議員兼副議長を務めていましたが、自由民主党が2016年総選挙で5％の阻止条項を突破できなかったことを受け、元国防相（2012-2014年）のアラサニア氏が政界を引退。アバシゼ氏も党幹部4人とともに離党しました。

外交官から市議会副議長へ

2017年から2021年まで在カザフスタン・ジョージア特命全権大使を務めた後、2021年からはトビリシ市議会副議長として活動してきました。今回の議長就任は、ジョージア政界における長年のキャリアを反映した人事と言えます。

新議長が抱える課題

アバシゼ新議長は、首都トビリシの都市計画や交通インフラ整備などが喫緊の課題に直面する中で、超党派的な調整能力が求められています。旧野党出身で複数の政治勢力を渡り歩いた経験が、市政運営にどのように反映されるかが注目されます。

メディアソース: civil.ge