ジョージア野党指導者ニカ・メリアに仮拘束令状 保釈金拒否で対立先鋭化

主要野党リーダーが相次いで拘束

2024年5月30日、ジョージア（Georgia）の首都トビリシ（Tbilisi）市裁判所は、野党連合「変化のための連合」の指導者ニカ・メリア（Nika Melia）氏に対し、仮拘束令状を発付しました。これはメリア氏が「ジョージアの夢」主導の議会臨時調査委員会への出頭義務を怠り、保釈金の支払いを拒否したことが理由です。

対決姿勢強める野党陣営

この決定に先立ち、5月22日には同連合のズラブ・ジャパリゼ（Zurab Japaridze）氏や元国防相イラクリ・オクルアシュヴィリ（Irakli Okruashvili）氏も同様の理由で仮拘束されています。現在、別の野党指導者ニカ・グヴァラミア（Nika Gvaramia）氏にも同様の措置が検討中です。

野党側は「2024年10月26日の議会選挙結果に疑問がある」と主張し、一党優位の現議会を非合法とみなしています。この立場から、エリッツバル・アグラゼ最高裁長官代行（Elita Tkebuchava）は「調査委員会への不出頭を刑事犯罪とすべきでない」との見解を示しています。

司法措置の背景にある政治対立

政府与党「ジョージアの夢」は「法の公正な執行」を強調していますが、野党側は「政権による政治的弾圧」と非難。欧州連合（EU）加盟候補国としての民主的手続きが国際的に注視される中、司法システムの政治的中立性が問われる事態となっています。

今回の一連の措置は、ジョージアが直面する欧州統合と国内民主主義の狭間で生じた深刻な政治危機を象徴。国際社会が進める選挙制度改革への影響が懸念されています。

メディアソース: civil.ge