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ジョージア学生2人に12日間禁錮刑 ラシュク議員侮辱事件で判決

Posted 2 months ago by Anonymous

ティビリシ(Tbilisi)市裁判所の判決概要

5月30日、ティビリシ市裁判所はリカ・ロルトキパニゼ(Lika Lortkipanidze)学生(20)とタティア・アフリアマシビリ(Tatia Afriamashvili)学生(21)に対し、与党「ジョージアン・ドリーム」のマリアム・ラシュク(Mariam Lashkhi)議員への公務執行妨害罪で12日間の拘置刑を言い渡した。同時に、活動家のマグダ・マムカシビリ(Magda Mamukashvili)に4,000ラリ(約20万8,000円)の罰金が科されたが、未成年の子を持つ母親であることを考慮し拘置は免除された。

事件の発端

問題の発端は5月17日、都内のカフェで発生した。ラシュク議員が未成年の子供たちと同席中、3人の女性活動家が「自由を政権の囚人たちへ」「反ロシア政権!」などのスローガンを叫び抗議した。裁判所はこの行為が議員への「公務員侮辱罪」に該当すると判断した。

法改正と学生への影響

ジョージア議会は2025年2月、公務員侮辱罪を行政法違反に格上げする法改正を実施。これを受け、内務省は両学生に45日間の拘置を求めたが、裁判所は12日間の判決を下した。

学内の反応

判決後、学生らはイリア国立大学から議会前までの抗議行進を実施。同大の学生たちは6月2日から授業ボイコットを予定し、「不当逮捕への抗議」を表明している。

関連する他の判決

同日、別の抗議活動参加者のトルニケ・スヴィタリゼ(Tornike Svhitaridze)には警察官侮辱で5日間の拘置が、アニ・カフタラゼ(Ani Kavtaradze)には5,000ラリ(約26万円の罰金が科された。

判決の背景と社会的影響

2025年に施行された「反欧州連合方針転換」を巡り、ジョージア国内では政府批判を封じる法運用が強まっている。NGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」は「言論の自由の後退を懸念する」と声明を発表。今回の判決は学生層を中心にさらなる抗議運動を誘発する可能性が高い。

複数の国際人権団体が判決を監視しており、今後の法運用に注目が集まっている。若者層を中心とした民主化運動は拡大傾向にあり、ジョージアの政治情勢が新たな転換期を迎えていることがうかがえる。

メディアソース: civil.ge

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