ジョージア外相、UNDPと地域協力を協議 30年のパートナーシップ再確認
主要会談の概要
ジョージア(グルジア)外務大臣のマカ・ボチョリシヴィリ(Maka Botchorishvili)が5月28日、国連開発計画(UNDP)ヨーロッパ・CIS地域局長のイヴァナ・ジヴコヴィッチ(Ivana Živković)と会談し、30年に及ぶ協力関係の強化策について協議しました。
30年にわたる協力関係の再確認
外務省の発表によると、両者はジョージアの持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けたUNDPの支援を評価。UNDPが過去に実施したインフラ整備や経済支援プロジェクトの成果に言及し、「地域安定化におけるパートナーシップの重要性」を改めて確認しました。
中回廊プロジェクトの重要性
会談では「中回廊(Middle Corridor)」プロジェクトが重点議題に。ユーラシアの物流ルート再編が進む中、黒海沿岸の戦略的要衝に位置するジョージアの役割について議論が交わされました。UNDP側は「経済回廊整備に向けた技術支援を継続」する意向を示しています。
懸念される課題
ジヴコヴィッチ局長はロシア占領下のアブハジア(Abkhazia)と南オセチア(South Ossetia)における人道状況について懸念を表明。外相は「国際社会の継続的な監視活動が必要」と訴えました。
過去の政策摩擦をめぐって
UNDPは2023年、ジョージア議会が提出した「外国影響力透明性法」に対し「市民社会やメディア活動を制限する恐れ」と批判。2024年4月には同法案の再提出を受けて「制度設計プロセスへの市民参加を求める」声明を発表するなど、緊張関係が続いています。
今後の展望
両機関は今後、気候変動対策やデジタル変革分野での協力拡大を協議。UNDP側は現地視察を実施し、地方政府関係者との意見交換を予定しています。
日本との関係では、UNDPを通じた技術協力プロジェクトの進展が期待されます。特に防災や農業近代化分野で、日本政府との三者協力が模索される可能性があります。
メディアソース: civil.ge