ジョージア内務省、ロランド・メスキ副大臣の任命を発表

ジョージア内務省は4月24日、ロランド・メスキ（Roland Meskhi）を副大臣兼首相代行に任命したと発表しました。同省によると、メスキ氏は15年以上にわたり内務省の様々なポストを歴任し、2021年7月からは首都トビリシ（Tbilisi）警察署の副署長を務めていました。警察大佐の階級を持つメスキ氏は警察業務の分野で20年の実績を有しています。

抗議鎮圧時の行動が物議

今回の人事の直前に、メスキ氏が抗議活動の鎮圧で若い女性活動家の髪を引っ張る様子を捉えた動画がSNSで拡散されました。4月21日にトビリシのルスタヴェリ大通り（Rustaveli Avenue）で撮影されたこの映像は、市民団体や人権活動家から過剰な武力行使との批判を招いています。

国際社会から制裁を受けた前職者との交代

メスキ氏が引き継いだシャルヴァ・ベドイゼ（Shalva Berozde）前副大臣は、抗議参加者への人権侵害と警察暴力への関与を理由に、イギリスやバルト三国（Lithuania、Latvia、Estonia）から個人制裁を受けていました。ジョージア与党「ジョージアの夢（Georgian Dream）」政権のヴァフタング・ゴメラウリ内相自身も、米国・英国・ウクライナなど5ヶ国から制裁措置の対象となっています。

国際批判を無視した警察幹部の表彰

サーカシヴィリ大統領は今年1月、警察幹部らに対し「法秩序の強化に貢献した」として勲章を授与しています。この表彰は国際社会から警察の暴力行為に対する非難が高まる中で行われ、政府の姿勢に疑問の声が上がりました。

ジョージアでは現在、EU加盟を目指す一方で、ロシア寄りとされる政権の姿勢に反発する市民による抗議活動が相次いでいます。今回の人事はこうした政治的分裂の深化を象徴する動きとして注目されます。

メディアソース: geinfojp.wordpress.com