ジョージア人容疑者の米国移送 憎悪犯罪計画と白人至上主義関与で起訴
ジョージア(Georgia)出身の21歳男性が、憎悪犯罪の扇動と大規模暴力の計画容疑で5月22日、モルドバ(Moldova)からアメリカ合衆国へ移送されました。ニューヨーク州ブルックリン連邦裁判所で起訴手続きが進められています。
「司令官カサビ」こと容疑者の逮捕経緯
容疑者ミヘイル・チヒクヴィシヴィリ(Mikheil Chkhikvishvili)は、2024年7月にキシニョフ(Chișinău)で逮捕されました。同容疑者は「司令官カサビ(Commander Khasabi)」という偽名で知られ、以下の4つの罪名で起訴されています:
– ユダヤ人コミュニティと民族的少数派への暴力的攻撃の扇動
– 武器使用を伴う犯罪の依頼
– 児童への毒入りお菓子配布計画の立案
– 白人至上主義思想に基づく暴力の教唆
白人至上主義組織との関与
米司法省の発表によると、チヒクヴィシヴィリは「狂信的殺人者カルト」と呼ばれる白人至上主義団体のリーダーを務めていました。同団体は人種差別を動機とする国際的な過激派組織で、ノルウェー人テロリストアンネシュ・ベーリング・ブレイヴィク(Anders Behring Breivik)による2011年の大規模テロ(死者77名)を模倣した犯行を計画していたとされています。
司法当局は「被疑者の扇動行為が国際的に多数の暴力事件を引き起こした」と指摘。特に、反ユダヤ主義と人種差別を背景とした犯行計画が重点的に捜査されています。
国際協力によるテロ対策
今回の容疑者移送は、モルドバ当局と米国司法当局の緊密な連携によって実現しました。米司法省は声明で「憎悪犯罪と大規模暴力の脅威に対し、国境を越えた法執行協力が極めて重要」と強調しています。
事件は現在、ニューヨーク東部地区連邦地方裁判所で審理が進められており、有罪判決の場合、最大刑期は懲役50年に達する可能性があります。
メディアソース: civil.ge