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ジョージア・トビリシで5月9日大規模行進 ヨーロッパデーを祝うイベント

Posted 3 months ago by Anonymous

トビリシ中心部でEU統合求める抗議行進

ジョージア(グルジア)の首都トビリシ(Tbilisi)で2025年5月9日、ヨーロッパデーを記念する大規模な抗議行進が開催された。参加者たちは午後5時、議事堂やマルジャニシヴィリ広場(Marjanishvili)、第一共和国広場、アヴラバリ地下鉄駅の4カ所から出発し、ヨーロッパ広場(Europe Square)を目指して行進した。

主催者声明が指摘するEU統合の成果と懸念

主催者声明では「EUとの連合協定」「ビザ免除」「EU候補国地位」などの成果を挙げつつ、現政権「ジョージアン・ドリーム」党がイラクリ・コバヒゼ(Irakli Kobakhidze)首相主導で進める政策が「EU統合プロセスを阻害している」と批判。2024年11月28日に首相が表明したEU加盟プロセス凍結方針が「憲法と国民の意思に反する」と訴えた。

声明はさらに「ロシア政権の圧力にもかかわらず、ジョージア国民は欧州統合の道を堅持している」と強調。教育制度や経済発展、安全保障における欧州的な価値観の重要性を改めて訴える内容となった。

ムツクヴァリ川沿いで結集し大規模デモに

複数の行進ルートはムツクヴァリ川(Mtkvari)河畔で合流し、大規模な隊列を形成してヨーロッパ広場へ向かった。広場に設置されたステージでは、抗議活動中に拘束された若者たちの家族を含む複数のスピーカーが、市民に向けてメッセージを発信した。

抗議活動は163日目に

このデモは、現政権に対する抗議活動が継続163日目を迎えた節目の日に実施された。主催者側は「非合法的な政権の弾圧政策にもかかわらず、歴史的な選択である欧州統合への支持を示す必要がある」との立場を明確にしている。

ヴァフタング・ゴルガサリ王像前でEU旗を振るデモ参加者
トビリシのヨーロッパデー抗議集会(2025年5月9日)写真:ギギ・コバヒゼ/Civil.ge
平和の橋に掲げられた巨大EU旗
ムツクヴァリ川に架かる平和の橋で市民がEU旗を掲示 写真:ニニ・ガブリチゼ/Civil.ge

ジョージアの欧州統合を巡る現状

ジョージアは2014年にEUとの連合協定に署名し、2017年にはビザ免除が実現。2023年12月にEU候補国地位を獲得したものの、政府の民主化改革の遅れがEU側から懸念材料として指摘されている。今回の大規模デモは、国民の欧州統合への強い意志を国際社会に示すことが主な目的だった。

日本の読者にとって、ジョージアのEU加盟を巡る動向は、地理的に遠いながらも民主主義と価値観を共有する同盟国として注目すべき事象と言える。同国は日本のODA対象国でもあり、政治安定化と経済発展への関心が高まっている。

メディアソース: civil.ge

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