ジョージア・ティビリシで集団暴力事件、ズヴィアド・ツェツクラーゼら8人裁判開始
ティビリシ首都圏における集団暴力事件の全容
ジョージアの首都ティビリシ(Tbilisi)で発生した集団暴行事件の裁判が7月12日、地方裁判所で正式に開始されました。事件には元野党議員ズヴィアド・ツェツクラーゼ(Zviad Tsetskhladze)氏を含む8名が関与しており、2019年の「クルミ革命」と呼ばれる抗議運動との関連が指摘されています。
暴力的な襲撃事件の詳細
2019年6月20日、国会議事堂前で行われていた抗議デモ中に発生した本事件では、政府批判派のオフィスが襲撃されました。実行犯グループは窓ガラスを破壊し、備品を破壊するなどし、推定50,000ラリ(約260万円)の物的損害を出しました。保安カメラの映像分析から、ツェツクラーゼ元議員が指揮役を務めていたことが判明しています。
事件の歴史的経緯と政治的背景
この事件はロシア系議員との会談に反対する市民デモが発端となった「クルミ革命」の真っ只中に発生しました。ジョージア与党「ジョージアの夢」政権と野党勢力の対立が深まる中での事件で、検察側は「民主主義プロセスへの重大な妨害」と位置付けています。被告側弁護士は「政治的なでっち上げ」であると反論しています。
裁判の行方と国際的注目
今回の裁判では集団暴行罪と公務執行妨害罪が適用され、最高で7年の禁固刑が科される可能性があります。欧州連合(EU)のジョージア当局者は「法の支配を検証する重要なケース」とコメントし、国際社会が注目しています。
日本との関係における示唆
日本政府はジョージアに対し、民主化支援としてこれまでに35億円以上の政府開発援助(ODA)を実施。2019年には法整備支援プロジェクトを開始するなど、司法制度の強化に協力してきました。今回の裁判の進捗は、今後の日・ジョージア関係にも影響を与える可能性が指摘されています。
次回公判は8月末を予定。被告団の動向と裁判所の判断が、コーカサス地域の民主主義の行方を左右する重要な局面を迎えています。
メディアソース: interpressnews.ge