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ジョージア・オンブズマンと司法省、受刑者全裸検査廃止を実施

Posted about 2 months ago by Anonymous

ジョージア(グルジア)のオンブズマン(Ombudsman、人権擁護機関)が6月11日、司法省(იუსტიციის სამინისტრო)が受刑者に対する全裸身体検査の廃止を決定したと発表しました。この措置は人権保護に向けた重要な一歩と評価されています。

憲法裁判所への提訴と法改正

オンブズマンは2024年2月5日、憲法裁判所に対して刑事施設の規則改正を求める憲法訴訟を提起。従来の規則では受刑者の移送時や収監時に全身の衣服を脱がせる検査が行われており、人間の尊厳を侵害する慣行として問題視されていました。

司法省の迅速な対応

今回の司法省の対応について、オンブズマンは「申立人が問題提起した事案は現行の規則改正により完全に解決された」とコメント。政府が人権監視機関の指摘を速やかに受け入れ、制度改善に踏み切った点を高く評価しています。

背景と人権団体の反応

ジョージアでは長年、刑務所内での人権状況が国際機関から懸念されてきました。特に全裸検査は屈辱的処遇としてNGOから批判が相次いでおり、2021年に欧州人権裁判所が同国の前政権時代の事例について人権侵害を認定する判決を下した経緯があります。

今回の決定を受け、現地人権団体は「被収容者の基本的人権を尊重する正しい方向性」と歓迎の意を表明。欧州評議会の刑務所状況監視機関(CPT)も「進展を促す建設的措置」と評価しています。

今後の課題と展望

司法省は改正規則の詳細を明らかにしていませんが、非接触型の身体スキャナー導入など代替手段の検討が進められるとみられます。オンブズマン機関は「刑務所改革の継続的モニタリング」を約束し、国際基準への適合を目指す姿勢を示しました。

この制度改革が、ジョージアの司法システム全体の透明性向上と欧州統合プロセスに与える影響が注目されます。

メディアソース: civil.ge

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