ジョージアの夢政権、野党「自由の広場」の再登録を拒否 政治的不公平を非難

登録拒否の経緯と野党の反発

ジョージアの野党「自由の広場（Tavisuplebis Moedani）」が、与党「ジョージアの夢（Georgian Dream）」政権による公式登録拒否を非難している。公共登記庁が同党の申請を2度にわたり却下したことを受け、政治的な偏りが背景にあると主張。ジョージアの夢政権が「腐敗した抑圧的な政策に対する主要な抵抗勢力」の台頭を恐れていると批判した。

野党側の主張と支援要請

同党はFacebook声明で「メンバーは輝かしい経歴と清廉な職業歴を有する」と強調。現在の政治的重大局面に参画する決意を示し、「責任ある民主的な政党」を築くため財政支援を呼びかけた。「官僚的な妨害は我々を強化するだけだ」と反発の意思を表明している。

党首の決意表明

レヴァン・ツツキリゼ（Levan Tsutskiridze）党首はSNSで「いずれ登録を認めざるを得なくなる。次回の党大会はさらに大規模で多様性に富むものになる」と述べ、政権への対抗姿勢を明確にした。

政党設立の背景

「自由の広場」は2023年3月に政治運動として発足後、2024年10月総選挙を前に正式な政党に移行。当初は「強いジョージア」連合の一員だったが、現在は独立した政治勢力として活動している。

憲法改正案を巡る対立

この騒動は、ジョージアの夢政権が提出した憲法改正案を巡り激化。同案では憲法裁判所に「既存の禁止政党と同一の目的を持つ団体の禁止権限」を付与する内容が含まれる。特に「国家の憲法秩序転覆」や「領土保全の侵害」を掲げる政党の禁止が可能となり、野党勢力からは政敵弾圧の手段との批判が噴出している。

政治情勢の行方

ジョージアでは2024年総選挙を控え、与野党の対立が先鋭化。欧州連合（EU）加盟を目指す同国で、民主的な選挙プロセスが保たれるかが国際的な注目を集めている。野党勢力は政権側の動きを「民主主義の後退」と位置付け、国内外での支持拡大を図っている。

メディアソース: civil.ge