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ジョージアの夢、ポロリカシヴィリ候補支持撤回 元チェコ大使起用が原因か

Posted 3 months ago by Anonymous

UNWTO候補が明かす支持撤回の経緯

国連世界観光機関(UNWTO)事務局長のズラブ・ポロリカシヴィリ(Zurab Pololikashvili)候補が5月15日、与党「ジョージアの夢」が自身の候補支持を撤回した背景を公式に明らかにしました。撤回の直接的な原因として、元チェコ大使テア・マイスラゼ(Thea Maisuradze)氏を選挙運動に起用したことが党内で問題視されたと指摘しています。

突然の支持撤回とその背景

ポロリカシヴィリ氏は「フォルムラ」テレビのインタビューで、「ジョージアの夢」が当初1月25日に自身を「観光分野の天才」と称賛する書簡付きで支持を表明したことを明かしました。しかしその後、マイスラゼ元大使の起用をめぐり党内で反発が発生。与党側は直ちに同氏の解任を要求したものの、ポロリカシヴィリ氏は8年間の協力関係を理由にこれを拒否したと説明しています。

マイスラゼ氏は2023年12月2日までチェコ大使を務め、同国でのジョージア外交の中核を担ってきました。EU統合プロセス停止をめぐる政府方針に抗議し辞任した外交官グループに加わった経歴を持ちます。

政権側の反応と候補の姿勢

マイスラゼ氏はインタビューに対し、自身のFacebookで「政権にとって認めがたいのはロシアの利益ではなくジョージアの国益を守る者だ」と反論。またイラクリ・コバヒゼ(Irakli Kobakhidze)首相が「3選は非民主的」と発言した件について、「UNWTO規則上3選は可能で前例もある」と批判を展開しました。

アラブ首長国連邦との「取引疑惑」

一部メディアが報じた「アラブ首長国連邦(UAE)との候補者取引疑惑」(政治犯引き換え説)について問われると、ポロリカシヴィリ氏は「憶測にコメントしない」と慎重姿勢を示しました。ジョージアの夢の創設者であるビジナ・イヴァニシヴィリ(Bidzina Ivanishvili)元首相の側近ギオルギ・バチャシヴィリ(Giorgi Bachiashvili)氏の国外逃亡問題との関連を指摘する報道もあり、政治的な駆け引きが背景にある可能性が浮上しています。

今後の展開と課題

ポロリカシヴィリ氏は「支持撤回の真の理由を究明したい」と強調しつつ、ジョージアの外交政策転換に関する問いには回答を避けました。今回の騒動は、EU加盟を目指す改革派とロシア寄りとされる与党の対立構造を浮き彫りにした格好です。

日本関係者はジョージアの政治動向に注視が必要です。観光立国を目指す同国でUNWTOトップ候補を失った影響は、日ジョージア間の観光協力にも波及する可能性があります。現地情勢の正確な把握が求められる局面です。

メディアソース: civil.ge

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