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ジョージアに人権改善要求 欧州評議会が警察捜査と法改正を再検討要請

Posted 2 months ago by Anonymous

欧州評議会が求める改革事項

欧州評議会(Council of Europe)人権委員のマイケル・オフラハティ(Michael O’Flaherty)氏は、ジョージア政府に対し警察の不適切な扱い事件の効果的な捜査実施、検察庁(Prosecutor’s Office)への特別調査庁(Special Investigative Service)の依存軽減、最近の法改正再検討を求めた。閣僚委員会宛ての書簡で「ツィンツァバゼ対ジョージア」と「マカラシヴィリ他対ジョージア」の両事件を取り上げた。

警察組織の透明性向上策

オフラハティ氏は特に警官の身元特定の義務化を強調。公共の場での集会警備時には「合法性・必要性・比例性の原則」を順守すべきだと指摘した。2025年1月の現地視察では、親欧米デモへの過剰鎮圧事例が改革の緊急性を示すと述べた。

二大事件の核心

ツィンツァバゼ事件グループ

拘留中の死亡や虐待、捜査不備が問題となった一連の事件。2024年の審査で欧州評議会閣僚委員会は「重大な懸念」を表明し、欧州人権裁判所(ECtHR)判決の未履行を批判した。

マカラシヴィリ事件

2019年11月18日の抗議活動で発生した平和的集会権侵害が焦点。ECtHRが2022年に権利侵害を認定した判決の履行状況に課題が残る。

具体的な改革提言

  • 特別調査庁の独立強化:検察庁との関係見直しと職権停止権限付与
  • 行政拘禁の濫用是正と司法審査の実質化
  • 2024年11月以降に成立した集会制限法(拘禁期間60日延長)の再検証
  • 被拘束者への弁護士接見権の早期保証

政治的背景

与党「ジョージアの夢(Georgian Dream)」が推進する特別調査庁の検察庁統合法案が審議中という状況下で、欧州市場監視機関が急きょ勧告を発出。国際基準との整合性が問われる法改正が相次ぐ中、欧州との人権政策を巡る対立が先鋭化している。

メディアソース: civil.ge

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