ジョージアでEU職員の入国拒否問題政府が「技術的ミス」と謝罪

ジョージア（Georgia）の首都トビリシ（Tbilisi）国際空港で5月21日、欧州連合（EU）代表部職員の入国が拒否される異例の事態が発生しました。地元メディア「シヴィル・ジョージア」がEU代表部の公式確認を報じ、外交問題へ発展しています。

問題となったのはEU代表部の拡大プログラム担当官サイモン・ヴァンデンブルック（Simon Vanderbruck）氏。EU側は声明で「外交関係に関するウィーン条約や関連国際規範に反する行為」と強く非難し、ジョージア外務省に抗議文書を送付しました。

これに対しジョージア政府は「遺憾な出来事」として公式に謝罪。「関係者が速やかに職務復帰可能」との見解を示しました。内務次官のアレクサンドレ・ダラフヴェリゼ（Aleksandre Darakhvelidze）氏は「技術的なミス」と説明し、故意の行為ではないと釈明しています。

ジョージアではこれまでにも人権活動家やジャーナリストの入国拒否が複数報告されていますが、EU外交官が対象となったのは初めて。与党「ジョージアの夢」政権が西側外交官を批判する発言を強めているタイミングでの発生に、国際的な注目が集まっています。

政治アナリストの間では、今回の事件がジョージアのEU加盟プロセスに影響を与える可能性を指摘する声も。EUはジョージアに対し2023年12月に正式加盟候補国認定をしていますが、改革の遅れが懸念材料となっています。

ダラフヴェリゼ次官は記者会見で「一切の意図的な措置ではなく、問題は完全に解決済み」と繰り返し強調。EU側との協議を継続し、二国間関係の安定化に努める姿勢を示しました。

メディアソース: civil.ge

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