ジョージアが英国ジャーナリスト入国拒否 RSF「政治的圧力」と批判
Posted 23 days ago by Anonymous
国際ジャーナリスト保護団体「国境なき記者団(RSF)」は7日、2022年からジョージア(グルジア)に在住していた英国人ジャーナリストのウィル・ニール(Will Neal)氏が入国を拒否された事案について、「恣意的で政治的な決定」と強く非難する声明を発表した。
調査報道が招いた嫌がらせキャンペーン
ニール氏は先月、英国の投資会社「Hunnewell Partners」とEUが制裁対象としたロシアのオリガルフ、ロマン・アブラモビッチ氏の経済的繋がりを暴く調査報道を発表。これに対し、与党「ジョージアの夢(Georgian Dream)」関係者や政府系メディアが一斉に「ソロスの代理人」とのレッテル貼りを開始した。
前例なき言論弾圧の新段階
RSF東欧・中央アジア支部長のジャン・カヴァリエ(Jean Cavalier)氏は「この措置は外国記者への弾圧が新たな段階に入ったことを示す」と指摘。現在エレバン(Erevan、アルメニア)に足止めされたニール氏が個人所持品へのアクセスも奪われている実態を明かし、英国政府に正式抗議を要請した。
続発する入国拒否事例
ジョージア政府は5月21日にもEU代表部職員の入国を「技術的問題」を理由に阻止。野党や市民団体からは「欧米批判を強める与党の排外主義的傾向が背景にある」との批判が噴出している。過去1年間だけでベラルーシ人活動家、リトアニア人権活動家、フランス人フォトジャーナリストら4件の同様の事例が確認されている。
RSFの報告書によれば、ジョージアの報道の自由度はここ5年で19ランク急落。政府がメディア統制を強める中、独立系ジャーナリストに対する組織的な嫌がらせが国際社会の懸念を呼んでいる。
メディアソース: civil.ge