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アントン・チェチン容疑者、頭部腫瘍で健康悪化 麻薬犯罪逮捕で懸念

Posted about 2 months ago by Anonymous

容疑者の深刻な健康状態が明らかに

ジョージア(グルジア)で麻薬関連犯罪容疑で逮捕されたアントン・チェチン(Anton Chechin)容疑者(34)が、頭部に腫瘍を抱えていることが判明しました。現地メディアによると、チェチン容疑者は最近の健康診断で「進行性の脳腫瘍」と診断され、適切な医療処置が必要な状態であることが明らかになりました。

逮捕時の経緯と現在の状況

チェチン容疑者は2023年11月、首都トビリシ(Tbilisi)郊外で大麻約2kgを所持していたとして現行犯逮捕されました。ジョージア刑法第260条(麻薬取引)に基づく起訴がなされ、現在は勾留中です。しかし弁護団は「医療施設での治療が不可能な拘置所環境が健康悪化を加速させている」と主張しています。

国際的な反応と人権団体の懸念

欧州評議会の監視機関が先月発表した報告書では、ジョージアの刑務所医療体制に「重大な欠陥」があると指摘。現地人権団体「ジオ・ヤング・ローイヤーズ」のイリコ・マルグベラシビリ(Irakli Margvelashvili)代表は「勾留中の適切な医療アクセスは基本的人権だ」と述べ、早期の保釈を求めています。

ジョージアの麻薬規制事情

ジョージアでは2018年に大麻所持の非犯罪化が実施されましたが、販売目的の所持には最大11年の刑罰が科せられます。日本との比較では、大麻取締法がより厳格な日本(最高懲役10年)と類似した量刑体系となっています。

今後の展開と課題

検察側は「証拠隠滅の恐れ」を理由に保釈を認めない方針を示しています。しかし医療専門家からは「腫瘍の放置が命に関わる」との声が上がっており、司法と医療のバランスを取る難しい判断が迫られています。今月25日に予定される公判では、容疑者の健康状態が最大の争点となる見込みです。

この事件は、犯罪捜査と人権保護の狭間で生じるジレンマを浮き彫りにするとともに、ジョージアの刑事司法制度が国際基準を満たしているかどうかについて、改めて議論を呼び起こすことになりそうです。

メディアソース: interpressnews.ge

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