アブハジア暫定指導者、ジョージアとの対話に厳しい条件提示
Posted about 1 month ago by Anonymous
独立承認と非武力協定を前提に交渉可能性示す
ロシアが実効支配するアブハジア(Abkhazia)の暫定指導者バドラ・グンバ(Badra Gunba)が5月9日、モスクワでロシア国営通信社RIAノーボスチのインタビューに応じ、「トビリシ(Tbilisi)政府との対話は、我々の独立承認と武力不行使協定の締結が前提」と表明しました。グンバ氏はこの条件をアブハジアの「外交政策の優先事項」と位置付けています。
ジョージア政府の立場との根本的な対立
グンバ氏は「ジョージアの政治エリートは現実を受け入れられないでいる」と指摘。「アブハジアは独立国家で、占領された地域ではない。我々は文化や伝統を自由に発展させている」と主張。ジョージアがアブハジアを「占領地」と主張する立場を「政治的なレトリック」と批判しました。
同氏は「全ての近隣諸国と平和裡に共存することが我々の優先課題」と述べつつも、「ジョージアが独立国家と認識し、武力不行使を約束する枠組みがなければ交渉は不可能」と強調。2023年11月に前指導者アスラン・ブジャニア(Aslan Bzhania)が辞任した後の情勢について「安定している」と説明しました。
ロシア依存の構造と今後の課題
グンバ氏は2024年3月にロシア大統領ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)と会談しており、モスクワの支援に依存する構図が鮮明です。アブハジアを国家承認しているのは現在、ロシアなどごく少数の国に限られています。
ジョージア政府は一貫してアブハジアを「ロシア占領地域」と規定しており、両者の主張は根本的に対立。国際社会の大多数はアブハジアをジョージアの一部と認識しており、平和的な解決に向けた国際的な関与が課題となっています。
メディアソース: civil.ge